この種の事案では、弁護人としては、何としても被害者や被害者のご両親と接触し、示談をすることが最も重要なポイントです。しかし、被害者の方は当然のことながら「許さない」という強い感情を持っており、当事者間の話し合いではかえってうまくいかないことがあります。やはり、弁護人が被害者側と連絡を取り、被害者側の指定する場所に出向き、お話しするということが、示談成立の鍵になると思います。その際、弁護人が心掛けなければならないことは、相手方の言い分を、相手方の立場に立ってお聴きすることです。被害者や、被害者側のご両親に、この弁護士は、相手方の代理人ではあるものの、自分達の気持ちを十分分かってくれている、と思っていただかなければ、示談は成立しません。