窃盗・万引き(逮捕されたが、不起訴処分)
被疑者段階→結果:不起訴処分
事案の概要
Aさん(女性)は、来日した姉Bさんを連れて、遊園地へ遊びに行ったところ、Aさんの知らない間に、Bさんが、園内の店舗数軒から相当額の商品を万引していたため、同行していたAさんも共犯者として逮捕されました。Bさんは、警備担当者から金銭の支払いをしていない事実を指摘された時点で、直ちに万引した事実を認めたものの、Aさんは、その時初めて姉Bさんが万引したことを知ったため、万引行為を否定していました。しかし、Aさんには、10年以上前に万引した前歴があったことから、共犯として2人とも逮捕されました。
弁護活動
Aさんから詳細に経過を聞き取ったところ、Aさんは、姉Bさんが万引したことを本当に知らなかったという確信を得ました。また、Bさんも、AさんはBさんが万引したことを知らなかったと供述しているということでした。
しかし、警備担当者の供述や、Aさんの万引の前歴などから、警察や検察官からは、むしろAさんが主犯であると決め付けられ、Aさんは厳しい追及を受けていました。
そのため、ほぼ毎日Aさんと面会して、Aさんを励まし、Aさんの家族にも常時連絡を取り、Aさんの状況を知らせました。さらに、Aさんの勾留理由開示をするよう請求もしました(裁判官が、公開の法廷において、勾留した理由を明らかにする手続です)。
その後、Aさんは厳しい取調べに耐えて、結果は不起訴処分となりました。
弁護士コメント
検察官の手元には、警備担当者が2人を追尾した状況の詳細な報告書があると思われました。また、Aさんには万引の前歴もあることから、起訴される可能性が高いと思われる状況でした。しかし、面会した際、涙ながらに無実を訴えるAさんの姿に嘘はないと、弁護人として確信していましたし、Aさんも、連日面会して励ましたことにより頑張ることが出来たのだと思います。一歩間違えれば、起訴され、有罪にされたのではないかと思うような事件でした。
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