窃盗・万引き(警察に出頭し、起訴猶予処分)
被疑者前段階→結果:起訴猶予処分
事案の概要
Aさんは、ゲーム機等販売店からゲーム機を万引しようとしたところ、店員に見つかり、ゲーム機を持って逃走したものの、逃げ切れないと思い、ゲーム機は駐車場に置き、乗って来た車も放置して、走って逃げました。
しかし、車を放置して逃げたことから、いずれ身元が判明し、逮捕されることは間違いないと判断し、自首したいと考えて、弁護人を依頼しました。
Aさんは、以前に窃盗などの罪で懲役刑を受け、3年前に出所し、その後、結婚もして真面目に働いていました。しかし、たまたま旧友に会い、以前ゲーム機をくれると約束していたのに、約束を果たしていないと脅され、咄嗟に、万引してゲーム機を渡してやろうと思い、犯行に及んだということでした。
弁護活動
警察署に連絡を入れ、本件事件の担当刑事と話をしたうえで、翌日、弁護人としてAさんに同行し、警察署へ出頭させました。その後、Aさんは逮捕され、勾留されました。
まず、為すべきことは、被害者であるゲーム機販売店に対し、被害弁償をすることでした。そのため、被害店舗に、この間の状況を詳細に説明するとともに、本人が反省している気持ちや被害弁償する意向を書いた書面を送りました。その結果、被害弁償は受けてもらえることとなりました。
そのうえで、Aさんの最近の仕事ぶりや生活状況を、Aさんの妻から聴取し、検察官に対し、被害弁償をした事実と本人が反省している事実、及び、家庭の状況等を詳細に書いた「上申書」を提出し、Aさんを起訴することなく、通常の生活を続ける中で更生させて欲しいと、強く要請しました。
弁護士コメント
Aさんは、刑の執行が終わってから5年以内に本件窃盗事件を起こしていることから、起訴された場合、法律上、執行猶予を付すことが出来ない状況にありました。そのため、なんとしても起訴をさせない活動が重要なポイントでした。そこで、直ちに弁護人が付添う形で自首をさせ、次に、被害店に対し早期に被害弁償を行いました。そのうえで、検察官に直接面談し、逮捕勾留されているAさんが、現在では妻と2人の子供を育て、真面目に働いていることなどを説明すると同時に、これらのことを詳細に書いた「上申書」を手渡すなどしました。
このような素早い対応が功を奏し、Aさんは起訴されることなく、妻や子供達との平穏な生活に戻ることが出来ました。
当事務所の窃盗・万引き解決事例
本サイト全体の目次